特許翻訳者を目指す、某精密機械メーカーの元知財部員のなんちゃってリケジョのぱきらです。
一応、弁理士試験には最終合格し、研修も終了してます。
海外大好き、英語大好きなので、弁理士業よりも翻訳に興味あり!
知財部をやめて2年、また再び、特許翻訳を目指すことに!
目次
メーカ知財部員が理想とする特許翻訳者像とは
そういう私は、メーカー知財部員を10年近くやってきました。
特許調査時に、外国の競合他社の英文明細書を読む機会が多かったのですが、通常は公表公報といって、外国の英文明細書を和訳した明細書を読みます。
が、、、、
この翻訳がひどい!!
機械翻訳だったのか、超直訳っぽくて、何を言っているか伝わってこない明細書が多かったんです・・・。
その場合は、元の英文明細書を読むと、おかしい日本語の意味が分かります。
権利を主張するのに大事な請求項も日本語としておかしな明細書が多く、競合ながらそれらの会社が気の毒に思えてきました。
そういう明細書の場合も、もちろん日本の特許事務所の弁理士さんがチェックしているはずなのですが・・・。
なので、翻訳をどうにかして欲しい!⇒私が訳したらこうは訳さないのに・・・
⇒発明のキモをキチンと伝えられる、英文明細書を同じ権利範囲を守れる翻訳!をしたい
と常日頃から思っていました。
ということで、そういう英日特許翻訳者を目指します!!
英日特許とは、(主に)外国企業が日本の特許庁に特許出願する際に、最初に外国に出願してある英語の明細書から日本語に訳す翻訳のことを指します。
英日特許翻訳者になるために必要な力
知財部員だったこと、2年間くらいオンライン特許翻訳講座で、英日特許翻訳者を目指して仕事・育児・家事の合間に翻訳の勉強をしていました。
そこで学んだ事を思い出そうと思います。
- 英語力(英検準1級程度でOK)
- 明細書を読み込み、発明を理解する力
- 英語で書かれた発明のキモを適切な技術用語(日本語)に置き換える力
細かく必要な力を復習していきたいと思います(自分への言葉として)。
特許翻訳者に求められる英語力
英検準1級程度で良い(翻訳学校の先生はもっと低くてもOK)、と言われてましたが。
特許明細書は基本的に、技術者が書く場合も多く、出版される技術書のようにプロの編集者によるチェックもされてなくて、英文法が間違えていることもしばしばです。
ですので、まずは、出版されている英語の関連本を読んで、翻訳する技術分野の周辺知識を間違っていない英語で理解することが重要だなと思います。
機械メーカーの知財部で働いていた頃、日本の競合の特許明細書を読むと、同じ技術を別の言い方で表現することも多く、そういうことが英語でも起こっていると、本当に難しいな、と感じてしまいます。
発明を理解する力
ということで、発明を理解しないで、ただ単に英語を日本語に機械的に訳す(置換作業)、ということが、特許翻訳の場合は出来ないのです。
特許発明=既存技術+新規事項(新しい技術)
この、新規事項(新しい技術)の部分が”発明”になり、最も翻訳者が気を付けて訳さないといけない部分です。
なぜなら、従来技術は既に日本語訳が存在しますが(他の人が訳した場合には分かりませんが)、この新規事項に関しては、担当する翻訳者が初めて日本語訳を付けるのです!
全く新しい構造や物質の場合には、機械翻訳で上手く訳せるはずがありませんよね・・・。
置換作業では、発明のキモを上手く訳すことはできません!
ですので、発明のキモを読み解く、理解する訓練が必要です。
これは、日本語の明細書をたくさん読んで、自分で発明のキモを読み取る訓練を積み重ねていきたいと思います!
英語で書かれた発明のキモを適切な技術用語(日本語)に置き換える力
そして、この発明のキモを適切な技術用語に和訳する、ところが、特許翻訳者の最も神経を使って細心の注意を払うべきことです。
全く新しい技術や用語を、日本で初めて日本語に置き換える(時には新しい用語を創作する!?)、のが特許翻訳者なんです。
訳したものを日本の弁理士さんがチェックしてくれますので、全責任が翻訳者の肩にかかているわけではないですが・・・。
私は、知財部員のときには、この外国から入ってくる英語の新しい技術用語を、新たに日本語で新しい用語を作るのって、怖いだろうなぁと漠然と思っていました。
化学用語などは、カタカナにすればよい場合は別として。
機械明細書の、部位の名称や、プロセス名など、結構、翻訳者泣かせなのではないかな?と思っていました。
ここが一番難しくて、翻訳訓練を積みながら、試行錯誤していこうと思います!
特許翻訳の勉強開始!
ということで、本日から、さっそく3本立てで、勉強を開始しようと思います。
- 英語力(英検準1級程度でOK)
⇒技術専門書(英語)の読み込み - 明細書を読み込み、発明を理解する力
⇒日本語の特許明細書の読み込み、専門技術の勉強ノート作る - 英語で書かれた発明のキモを適切な技術用語(日本語)に置き換える力
⇒翻訳演習・memoQとトラドスを使った翻訳演習で思考錯誤する
この3本立ての勉強を毎日1時間づつくらいやっていきたいです!